世界に誇れる日本の医療保険制度

日本の医療保険制度について詳しくご紹介していきます。自国の医療制度について知っておくのはとても大切です。もし今後何かあったときのために、自分が利用できる医療の選択肢について準備し、知識を身につけておきましょう。

日本の医療システム

日本の医療水準は非常に高いと言えます。日本人の平均寿命は、どの国で生まれた人よりも長く、世界一です。国内の医療従事者は少ないのですが(医学部が高額な授業料のため)、優れた病院や診療施設があり、世界最高の技術力を誇る日本には、高度な技術と最先端の機器があります。日本の医療の質の高さは間違いなく信頼できるものです。

全国にある病院は、法律により医師が非営利で運営することが義務付けられています。病院や診療所は、営利目的の企業が所有・運営することはできず、診療所は医師が所有・運営しなければなりません。私立病院、公立病院、診療所などさまざまありますが、「家庭医」というものは存在しません。

国民皆保険制度

一般的に、日本居住者、海外居住者、外国人には医療が無料で提供されています。日本では、国民皆保険制度により医療を受けることができます。すべての国民、および1年以上日本に滞在する外国人は、この制度を利用可能です。外国人の方でも、国民健康保険または勤務先の健康保険組合に加入し、日本国内で医療を受けることができます。

なお、保険料は、職場で加入した場合は給料から自動的に徴収されますが、そうでない場合は、定期的に保険料を忘れずに支払わなければなりません。

自営業者や無職の方は、お住まいの自治体の役所で国民健康保険に加入することになり、保険料は収入に応じて決まります。感染症対策や出産にかかる診療だけでなく、特定の病気に対する無料検診も行われています。医療費の30%は患者が負担し、残りの70%を政府が負担します。

医療における言葉の壁

政府は、外国人人口の増加に伴い、外国人住民に提供される医療の質の向上に努めています。ただし、言葉の壁は常に問題となっており、そのため政府は英語を話せる医療従事者を配置するようになっています。実際、日本の外科医や専門医の多くは、アメリカやイギリスなどの欧米の英語圏で教育を受けています。

日本で医療を受ける外国人の方は、診療のために医師やクリニックを訪ねたり、深刻な病気のために病院に行ったり際には、通訳と健康保険証を持参すべきでしょう。また、最寄りの大使館や領事館に、多言語対応の医療スタッフがいる病院や診療所について問い合わせてみるのもいいかもしれません。